邦題 | ファイブヘッド・ジョーズ |
原題 | 5-Headed Shark Attack |
公開年 | 2017年 |
監督 | ニコ・デ・レオン |
出演 | ニッキ・ハワード/クリス・ブルーノ /リンゼイ・ソーヤー |
制作国 | アメリカ |
ランク | B級(トンデモ設定や雑なCGなどのツッコミどころを楽しむ作品。) |
ストーリー | ★★★☆☆ |
演出や絵作り | ★★☆☆☆ |
サメの造形 | ★★☆☆☆ |
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あらすじ
プエルトリコのパロミノス島にて、クルーザーに乗った男女数名がサメに襲われる事故が発生。現場に残されたカメラには、四つの頭を持つ奇妙なサメの姿が収められていた。
水族館で働く海洋生物学者アンジー・ヨ―博士は、経営難の打開策として目玉展示を欲しがる館長の命令でサメの捕獲に向かうが、同行していた実習生の一人がサメに喰われてしまう。
さらに、警察がビーチ閉鎖を渋ったことでサメによる被害が拡大。ヨ―博士はサメ狩りのプロであるレッドや海上警察と協力してサメを駆除することに。
しかし、クジラすら襲ってしまう異形の巨大ザメは、さらに恐ろしい姿へ変貌を遂げ・・・。
これ以降の記載は映画の重要部分についてのネタバレを含みます。鑑賞前にネタバレを知ってしまったことに対する責任は一切負いかねますので、予めご了承ください。
見どころ・ツッコミどころ
正統派の流れに沿ったまずまずの作品
ダブルからトリプルへと頭を増やしていった多頭シリーズの第三弾です。これまでの作品同様、過去作とストーリー上のつながりはありません。
「何故フォー(厳密に言えばクアドラプル)を飛ばしていきなりファイブ?」と思いきや、本作に登場するサメの頭は最初4つだけであり、ストーリー中盤あたりで尾の部分が変化して第5の頭が現れます。
シリーズ過去作ではサメに追い込まれるサバイバルの要素が強かったのに対し、本作では「人を襲っている凶暴なサメを狩りに行く」というオーソドックスなサメ映画の流れに沿っており、全体的に安定しています。
開始早々パリピが喰われる場面から始まり、「ああ、お約束だな・・」と思っていると、そこで撮影された写真が主人公登場のきっかけになってメインストーリーが始まり、なかなか流れがスムーズでした。
その後も強欲な館長のせいでサメを探す羽目になって犠牲者が出る、警察が経済的な利益を優先したせいで被害が拡大するという、少なくとも過去作よりは自然な形でサメの出番が展開されます。
本筋に関係ない漁船やダイバーが襲われるシーンの手抜き感がすごい、掘り下げる意味があまりなさそうなキャラクター同士の会話が長い、サメを倒すシーンがあっけなさすぎるなどB級感は否めませんが、行き当たりばったりで迷走した前作『トリプルヘッド・ジョーズ』に比べればマシな作品と言えるでしょう。
ほとんど活躍しない5つ目の頭
本作で気になる点を挙げるとすれば、せっかく増えた頭がほとんど活躍しないことです。
一作目の『ダブルヘッド・ジョーズ』の時点で「頭が複数ある」という設定を活かすために喰われる要員を多く並べたような内容でしたが、本作ではさらに複数頭の必要性を感じづらいです。
増えた頭を使って複数人をまとめて食べる部分は冒頭のシーンしかなく、他のシーンでは一つの頭が一人を襲い、その上半身と下半身を頭同士で分け合うだけの描写が続きます。
頭が一つ倒された後に別の頭で攻撃したり、切られた場所から頭が再生してきた過去二作に比べると、複数の頭というトンデモ要素を活かしきれていません。
中盤で尾が頭になってファイブヘッドが完成した後も五つ目の頭はたいした活躍を見せず、正面四つの頭が食べ損ねた”おこぼれ”を食べるだけ。増えた意味があったのか激しく疑問です。
どうせなら撃退したと思った瞬間後ろの頭が一人食べてしまうとか、尻尾だけ残った状態のサメからヒレが生えてきて普通のサメみたいな形状になるなど、異形のサメらしい闘いを披露して欲しかったなと感じます。
その他見どころや豆知識
- 「ホホジロザメがトルネードで飛ぶとでも?」というシャークネードジョーク。
- 水族館館長のくせに「水族館用の魚を捕まえるためにシアン化物が使われている」と堂々と発言するクソ上司。
- ダイビング中の珊瑚調査チームが襲われるシーンにて、前作『トリプルヘッド・ジョーズ』に使われたのと同じ素材が用いられてます。やはり素材の寄せ集めなので画質が途中で変わります。
- 何故かクジラが襲われただけで警察に連絡する船長。
- ヴィーガンなのに水族館で働いているという妙な設定のヨー博士。普通はアニマルライツを根拠に水族館を批判していそうですが・・・。
- 当たり前のように大量の銃火器を所持しているレッド。
サメに関する解説
サメの造形
頭が増えたこと以外は過去二作とそこまで変わりません。ホホジロザメがモデルだろうけど妙に顔が醜悪で、背ビレが鎌形に近いなどの違和感を持つサメでした。
また、本作の冒頭では普通のホホジロザメが現れた直後に頭四つのサメに食べられるシーンがあるのですが、一瞬挟み込まれる映像がどう見てもメジロザメ類のものでした。
サメの行動
言うまでもなく、尾ビレはサメが泳ぐうえで推進力を生みだす重要な部位です。
頭が四つの時点でまともに泳げるわけがないので今更ですが、尾ビレが頭になってしまえば余計に遊泳力が落ちるので、ただ海底をもぞもぞ動く謎の生物になってしまうと思います。
また、イルカの音を使ってファイブヘッドを怖がらせる作戦について、音だけであのサイズのサメが逃げ出すのかは疑問です。
子供を守るためにイルカの群れがサメを追い払うことはあるようですが、本作に登場するほど大きなサメがイルカの音だけで怖がって逃げてしまうということは考えづらいです。人間やザトウクジラを襲っているくらいですから、イルカだって獲物として見なすでしょう。
「イルカはサメよりも強く、サメはイルカを恐れている」という話も、小型のサメをイルカが追いかけたりイルカがサメを追い払ったという話を、よく調べもしない低レベルな雑学ブロガーや哺乳類至上主義的な人たちが誇張および拡大解釈したものと思われます。
その他サメの解説
- ヨー博士が二つ頭のサメに関するファイルを見せるシーンにて、ナショナルジオグラフィックなどで取り上げられた双頭のヨシキリザメの写真が用いられています。
- レッドが「シュモクザメに頭を噛まれた」というエピソードを話した後、サメの歯のネックレスを手に取り戦利品のように自慢していますが、どう見てもシュモクザメの歯ではありませんし、化石かそのレプリカに見えます。
- サメとの戦いの最中に普通のホホジロザメが現れるシーンにて、水面から第一背ビレが出ているにもかかわらず尾ビレ上葉が映っていませんでした。ファイブヘッドは尾の部分が頭になってしまったので背ビレしか見えない理屈は分かるのですが、正常な尾鰭を持つホホジロザメなら、第一背ビレがはっきり見えるほど水面近くを泳げば尾ビレ上葉も水から出ているはずです。
本作のシリーズ作品
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