邦題 | サメデター |
原題 | Apex Predators / Jaws of Los Angeles |
公開年 | 2021年 |
監督 | ダスティン・ファーガソン |
出演 | メル・ノヴァク/ダウナ・リー・ハイシング/ブリンク・スティーヴンス |
制作国 | アメリカ |
ランク | Z級(もはや映画ではない何か。サメ映画の沼であり闇。見ればZだと分かる。) |
ストーリー | ☆☆☆☆☆ |
演出や絵作り | ☆☆☆☆☆ |
サメの造形 | ★★★☆☆ |
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あらすじ
舞台は米国カリフォルニア州。リゾートホテルのオープンが間近に迫ったビーチで、サメの襲撃が連続して発生する。
考古学者のウェストウィン博士が調査した結果、人を襲っているサメは特殊な遺伝子を持っていることが判明。
しかし、絶大な権力を持つホテルオーナーのロバートは、警告を無視してパーティーを強行しようとする。
果たしてビーチの運命や如何に・・・。
これ以降の記載は映画の重要部分についてのネタバレを含みます。鑑賞前にネタバレを知ってしまったことに対する責任は一切負いかねますので、予めご了承ください。
見どころ・ツッコミどころ
脚本が繋がっていない意味不明なストーリー
「今度のサメは海に出る!」という、サメ映画に毒され続けた人間でなければ思いつけないようなフレーズで宣伝されたサメ映画です。
あらすじだけ読めば「サメがいるのに権力者が海開きを強行する」という古き良きジョーズテンプレな作品ではあるものの、そのクオリティはZ級の中でも低レベルであり、最低なサメ映画『エクソシスト・シャーク』に勝るとも劣らないゴミでした。
まず、メインストーリーがどういう内容なのか非常に分かりづらいです。
冒頭でダイバーやヘビメタ好きの乳丸出し女性がサメに襲われた後、刑事から尋問を受ける目が死んだライフセーバー、サメの事故についてラジオで話すDJ、元カノにストーカーされるハゲ、イルカショーを見て大喜びする大麻キメたがり痩せ男など、脈絡のない人物が次々に登場します。
セリフの中にサメの話が出てくるものの、短い尺でコロコロ場面が変わり、誰がどういう存在なのか大して説明もされないので、一体誰がメインキャラクターなのかも分かりません。
その後、元カノに付きまとわれるハゲがホテルオーナーの息子だと判明するので、「多分このハゲが主人公なのだろう」と理解はできるのですが、その後の展開も混迷を極めていきます。
- 序盤で登場した刑事やライフセーバーは二度と出てこない。
- イルカショーを見ていた大麻痩せ男が定期的に登場するも、大麻キメながら音楽を流すだけでサメと関わらない。
- テレビ番組でサメについて語っていただけのウェストウィン博士が中盤で突然「どうも、私メインキャラです」みたいな流れで普通に登場する。
- 中盤でいきなり「息子をサメに殺されて復讐に燃える男」というメインキャラっぽい設定のオジサンが出てきたかと思えば、大してサメと戦わずすぐに退場。
- ビーチで自分の局部をさらす露出狂が登場するが、サメに喰われるわけでもなく、本当にただの変態として登場するだけ。
本筋に関係ないモブキャラが食べられるシーンで時間稼ぎするのはサメ映画の常套手段ですが、本作はそういった次元ではなく、もはや脚本がつながっていないとしか思えません。
開始からラストに至るまで話の流れがグチャグチャで、この映画の製作陣がどういうストーリーを頭に描いていたのか、今世紀最大のミステリーと言っても良いでしょう。
素材映像を寄せ集めたカス作品
上記の通り混沌に満ちたストーリーの中で、一応サメが登場する場面はいくつか存在します。
しかし、肝心の襲撃シーンは「Shutterstock」などの素材サイトからかき集めたであろうサメの映像を流し、その後に登場人物が転ぶか飛び込むかして水の中に消えるだけという、手抜き感極まるクオリティでした。
サメの種類が映像によって変わっているうえ、映像の端の方にダイバーらしき人影が普通に映っており、素材であることを隠そうともしていません。
また、物語の途中に、明らかに人を襲わないであろうサメ(ネムリブカ)が、ただ夜の海で魚を襲うだけの映像が何分も流れます。
サメ映画ではミツクリザメやオナガザメなど、人を獲物として襲う可能性がゼロに等しいサメが人喰いザメとして登場することもあるので、このネムリブカも人を襲う設定なのかと思いきや、ただ夜の珊瑚礁を泳ぎ回ってブダイらしき魚に襲い掛かるだけ。いったい何がしたかったのでしょう。
他にも海の生き物やビーチ、沈んでいく夕日などを映す無言の映像が何度も挿入され、映画の半分かそれ以上はただの素材の寄せ集めだったと思います。
ここまでくると、もはや映画というより「低レベルな会話劇を脈絡なく入れ込んだ環境映像」と呼んだ方がよいかもしれません。
その他見どころや豆知識
- 黒背景に白文字のシンプルなオープニングクレジット。『ジョーズ』のパクリ?
- アメリカ考古学省などという省庁は存在しません。
- サメ退治前に博士がチェックシャツを着替えなおすという1㎜も需要のないシーン。
- 「捕まえるには人間のエサが必要」という無茶ぶりを受けて海に飛び込んだのに、結局毒入りのマグロを食わせる作戦を実行するハゲと博士。人間のエサ要る?
サメに関する解説
サメの造形
本作はZ級映画でありながら、『シャーケンシュタイン』や『ハウスシャーク』のような異形のサメではなく、普通のサメが登場します。
先述の通り素材サイトなどで手に入れたと思しき資料映像が使われており、サメの種類はホホジロザメ、ヨゴレ、イタチザメ、ネムリブカなど多岐にわたりました。
映画のクオリティがひど過ぎて観るのが辛い作品ですが、こうしたサメたちの姿が定期的な癒しになり、なんとか視聴を終えることができました。
サメの行動
作中でサメが遠隔テレパシーを使ってコミュニケーションすることが事実のように語られていますが、そのような現象は科学的に認められていません。
種によっては一定の社会性や学習能力が確認されているものの、イルカ類のようにコミュニケーションをとっているかは不明です(コミュニケーションをしない=頭が悪いではないので注意)。
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