『ウィジャ・シャーク 霊界サメ大戦』のネタバレあり感想&サメ解説【BGサメ映画レビュー】

とりあえずミスティックシールドだけ見ておけばいいと思います。

邦題ウィジャ・シャーク 霊界サメ大戦
原題Ouija Shark
公開年2020年
監督スコット・パトリック(ブレット・ケリー)
出演ステフ・グッドウィン/ロビン・ホッジ/ジョン・ミリオーレ
制作国カナダ
ランクZ級(もはや映画ではない何か。サメ映画の沼であり闇。見ればZだと分かる。)
ストーリー★☆☆☆☆
演出や絵作り★☆☆☆☆
サメの造形★☆☆☆☆

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目次

あらすじ

友人から旅行に誘われていたジルは、待ち合わせの前に訪れたビーチでウィジャ盤を拾う。

軽い気持ちで友人たちとウィジャ盤を使ったジルだったが、そこに封じられていた人喰いザメの精霊を意図せずに召喚してしまう。

解き放たれた幽霊ザメは次々に人を襲い、召喚したジルたちにも危険が迫る。

凶暴な幽霊ザメを止めるべく、ジルはオカルトに詳しい父親に助けを求めるが・・・。

これ以降の記載は映画の重要部分についてのネタバレを含みます。鑑賞前にネタバレを知ってしまったことに対する責任は一切負いかねますので、予めご了承ください。

見どころ・ツッコミどころ

シンプルな物語中に滲み出るヤバさ

ジュラシック・シャーク』や『ロスト・ジョーズ』などのクソサメ映画を作ってきたスコット・パトリック(またの名をブレット・ケリー)監督によるサメ映画です。

少なくとも序盤のストーリーはシンプルで、若者が遊び半分で行ったことをきっかけに化け物の標的にされ、次々に襲われていくというホラー映画にありがちな流れで進行します。

「ウィジャ盤(知らない方のために補足すると、欧米版のコックリさん)で遊んでいるうちにサメの精霊を召喚してしまう」という設定に唖然とする人もいるかもしれませんが、本作公開よりも前にサメが悪魔や幽霊になる作品が作られていたので、その点は諦めるしかありません。

本作をZ級たらしめる要因は、そのシンプルなストーリーの中に見られる雑さ・手抜き感でしょう。

全体70分という尺の中で、ただ魔女や怪魚にまつわる絵などを流し続けるOPで3分、エンドロールで3分も使い、さらに冒頭のジルが歩くシーンをはじめとする2~5分ほどの無言パートが何度も挿入されます。

緊迫感があったり音楽で良い演出がされていれば無言でもいいのですが、もちろんそんなものはありません。

しかも、メガネ女子が隣の家に住むオッサンと濡れながら洗車するという本編に1mmも関係ない映像もあり、サメよりも恐ろしい虚無感に襲われます。

さらに、ウジャ盤でいよいよサメが召喚されるという肝のシーンが真昼間の屋外なためにホラー感がぶち壊しだったり、ジルの父親の独り言がわざとらしく観客向けの解説だと丸わかりなど、ただただ低レベルな映像が続きます。

もちろんサメのクオリティも「映画」と呼ぶのを躊躇するレベルです。

サメ自体は粘土細工のような見た目で、サメが人を追いかける描写はサメの背景をグルグル回すことで表現し、喰われる描写は一瞬暗転させた後に人を消すだけ(噛まれたら霊界に行く設定なのかと思いきや、後に食い千切られた腕が出てくるなど設定もブレブレ)など、大学生の自主製作映画を下回る勢いです。

クオリティが底辺なのはZ級映画全てに共通するのですが、ストーリーそのものが成立していなかった『エクソシスト・シャーク』や、正気とは思えない言動を大量に盛り込んだ『ハウス・シャーク』に比べると展開がシンプルなので、その分上記のようなクソ要素が目立っている感があります。

映画レビューサイトIMDbでは「ただとにかく酷い」、「全力で逃げろ」、「新しい拷問道具」など散々な評価を受けており、扱いには十分な注意が必要です。

ミスティックシールド!

クオリティがゴミレベルなだけでストーリー自体はありふれていた本作は、後半には怒涛の超展開に突入します。

友人たちをサメに喰われたジルは、何故か革ジャンにショットガンというターミネータースタイルになり、ウィジャ・シャークに対して銃撃しながら逃走します(なぜ幽霊に対して銃が効くと思ったのか謎ですし、実際効きません)。

一方、娘を救う方法を模索していたジルの父親は、怪しげな霊媒師の水晶を通してウジャ・シャークに喧嘩を売り、霊界に連れていかれてしまいます。

もうすでに意味不明ですが、霊界(という名のただの空)でサメと対峙したジルの父親は、ミスティックシールドという常人離れした技を発動し、サメが発射した火の玉を跳ね返します(火の玉についてはノーコメントです)。

最終的に雄叫びを上げたジルの父親がサメに突進し、YouTuberが使いそうなショボい爆発エフェクトと共に両者とも消滅します。

このシーンが色々な意味で凄いと話題になり、技名である「ミスティックシールド」と、この意味不明な展開をジルが包括した言葉「愛の力」は、本作を象徴する名台詞となりました。

なお、本作の字幕はサメ映画のバイヤー&翻訳家として有名なサメ映画ルーキーさんが担当し、「悪魔のカード。これはサメのことだ」とでも訳すべきセリフを「デビルシャークだ」と翻訳するなど遊び心全開なのですが、ミスティックシールドは英語でも「ミスティックシールド」でした。

その他見どころや豆知識

  • 安物の防水カメを使ったのか、ジルが水に入った途端に画質が暗くなります。
  • ウジャ盤を通して「hungry(腹ペコ)」とだけ伝えるサメが可愛い。
  • 職務怠慢なうえに建物内で立小便をするクソ警官。
  • 真上をサメの影が通り過ぎるというシュールすぎる映像。
  • 水晶を持った霊媒師の「The shark is watching(サメに見られている)」がよく考えるとパワーワード。
  • 壁をすり抜けられるはずなのに山小屋に入ってこない律儀なサメ。

サメに関する解説

サメの造形

明かにフィギアかぬいぐるみの類だと分かるサメでした。妙にゴツゴツしていたので粘土細工かもしれません。

真っ黒で大きな目に三角形の大きな歯、尾鰭下葉が長いなどの特徴からホホジロザメがモデルだと思いますが、やけに顔がデカい、胸鰭が分厚い、第二背鰭がデカい、尾鰭に欠刻がないなど、子供が作ったような見た目でした。

こんな見た目のサメが半透明な状態で薄っすら光を放っているシュールさは、まさにZ級サメ映画でしか味わえないでしょう。

サメの行動

ウジャ盤から出てきて宙に浮いている時点でどうしようもないのですが、やはり終始唸り声をあげていたのが気になりました。

他のサメ映画でもよくあることですが、本来サメは吠えません。

その他サメの解説

ジルの父親がウジャ・シャークについて調べているシーンにて、PC上に写ったサメはシロワニという種類で、机に散らばっていたサメの写真はホホジロザメのものです。

本作のシリーズ作品

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