『食人鮫 ディープ・キラー』のネタバレあり感想&サメ解説【BGサメ映画レビュー】

邦題食人鮫 ディープ・キラー
原題食人鲨 / Shark Evil
公開年2023年
監督チェン・ファンシャン
出演ドン・ファン / ウェイ・シャオシュン / ファン・ジーリン
制作国中国
ランクB級(トンデモ設定や雑なCGなどのツッコミどころを楽しむ作品。)
ストーリー★★★☆☆
演出や絵作り★★☆☆☆
サメの造形★★☆☆☆

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目次

あらすじ

かつての同級生ユーフェイ、トンイエン、ウー・リアン、ジャン・イーは、ジャン・イーの恋人リー・チンも加えた5人で卒業3周年記念のパーティを開催する。

クルーザーで沖へ出て楽しい時間を過ごす一行だったが、サプライズ計画のために全員がクルーザーから降りている最中に巨大ザメが襲来。凶暴なサメによって次々に仲間の命が奪われてしまう。

生き残ったユーフェイたちは、近くを漂っていた漁船に乗り込んで難を逃れる。

しかし、漁船は全くの無人で、食料や飲み水はほとんどなく、無線やエンジンも使えない状態だった。

果たしてユーフェイたちはこの危機を脱することが出来るのか・・・?

これ以降の記載は映画の重要部分についてのネタバレを含みます。鑑賞前にネタバレを知ってしまったことに対する責任は一切負いかねますので、予めご了承ください。

見どころ・ツッコミどころ

珍しくパクリの少ない中国サメ映画

数々の名作サメ映画を恐ろしいほど大胆にパクってきた中国にしては、珍しくオリジナリティ溢れるストーリーでした。

冒頭でフカヒレ漁師が襲われる展開は『ディープ・ブルー2』を彷彿とさせ、「ロープのつながった銛を銃で撃ち込む」という『ジョーズ』っぽい描写もありますが、そこまでパクリ臭は感じませんでした。

「吊るされていたサメが息を吹き返して漁師の頭を食う」という、B級サメ映画好きが喜びそうな斬新なシーンもあり、そこそこ楽しめるスタートです。

その後はクルーザーでシャンパン開けたりケーキぶん投げたりする若々しいパーティがしばし開かれ、サプライズ計画のために海に指輪を隠したりフェイクの背鰭を背負って泳いでいる間に、冒頭の漁船と本物の人喰いザメが登場するという流れで進行します。

サプライズのために無駄に凝った演出をする若者たちというキャラクターには一定のリアリティがありますし、その計画実行のために一行をクルーザーから降ろすことで「陸にいる人間を海にいるサメにどう襲わせるか?」というサメ映画のジレンマを解消している点は見事でした。

また、「この子は今どういう心境?」「この二人は浮気しているのか?」など気になる描写を序盤に挟んでおいて後にオチをつけるなど、人間ドラマ部分も一定の作り込みがありました。

もっとも「赤ワインと思しき酒が海中に落ちていく」という『ディープ・ブルー』ネタ、「痛々しい脚の傷を麻酔なしで縫っていく」という『ロスト・バケーション』ネタはあったので、サメ映画以外の別作品をパクっている可能性はありますが・・・。

サメとの闘いよりもサバイバル要素が多め

序盤の流れは割と面白いものの、その後はサメの登場が控えめになり、サバイバル展開になっていきます。

  • サメに襲われる中で負った傷をどう処置するか?
  • 助けを呼ぶ手段はないのか?
  • 水や食料をどうやって手に入れるか?
  • サメを避けながらクルーザーまで戻る手立てはないのか?
  • 漁船は本当に動かせないのか?

サメに襲われて無人と化したボロい漁船に辿り着いてからは、上記のような問題に取り組むユーフェイとトンイエンの様子が中心になります。

全くサメが出てこなくなるわけではなく、手作りイカダを襲撃してきたり、食料として魚を捕まえようとした時に邪魔してくるなどの活躍はありますし、物語全体も「クルーザーまで泳げば助かるのにサメのせいで行けない」という設定のもとに展開されます。

ただ、冒頭で派手に暴れた割には登場頻度が少ないので、人によっては退屈に感じてしまうかもしれません。

また、本作のサメには発信機付きの銛が突き刺さっており、冒頭の船長も「ついに奴が来た・・・」という意味深な雰囲気だったのに、結局このサメが一体どういう存在だったのか何も説明のないまま物語が終わりを迎えるので、やや消化不良気味ではあります。

さらに言えば、長めにサバイバル要素を描いていた割に、サメを倒した瞬間全てが解決したような雰囲気になって救助される流れには、いささか物足りなさを感じます。

海水を蒸留して飲み水を確保するなどの創意工夫でサバイバルをしてきたのだから、脱出についても『フォール』みたいに知恵を使って達成して欲しかったです(そもそもサメを倒したならクルーザーまで泳げば解決する気もしますが・・)。

極端なパクリが無くそこそこ楽しめるものの、特別に目立つ魅力があるかと言われればそうでもない、良くも悪くも無難な中国サメ映画と言えるでしょう。

その他見どころや豆知識

  • どこの誰がどんな風に使っていたかも分からない水や布で応急処置をするユーフェイ。仕方ない状況とは言え、衛生面が気になります。
  • すぐ後ろでスクリューが高速回転しているのに不動明王の如く動かず浮力を保つトンイエン。

サメに関する解説

サメの造形

中国サメ映画ではお馴染み「恐らくホホジロザメがモデルだろうけど細部が気になるサメ」でした。

目の大きさや背鰭の形状など細かい部分の再現が微妙で、「どの種類でもない某人喰いザメ」という感じです。

また、歴戦の怪物感を出すためと思しき傷跡が削れた岩肌のように見え、全体的に岩石のような印象を受けました。

「サメっぽい怪物」程度の認識であれば及第点ですが、普通のサメとするなら違和感のある姿です。

なお、もちろんサメは体に傷を負うことがあるのですが、治癒能力が高いためか、しばらくすると目立たなくなることが多いです。

サメの行動

大手レビューサイトでは、吊り上げられたサメが漁師に噛みつくシーンが一番のツッコミどころのようです。

吊るされていた時間にもよりますが、水揚げされてからもサメが暴れることはあるので、可能性がゼロとは言い切れません。

それよりも気になるのが、メインで人を襲う巨大ザメの尾柄部に鎖が絡まっていたことです。

この鎖が何かに引っかかってサメが進めなくなるシーンがあるのですが、あんな風に力がかかれば、脊椎が損傷してしまうのではないかと心配になります。

また、ユーフェイたちは漁船に乗ってから何日か過ごしていたようなので、一体なぜサメがそんな長期間にわたり漁船の周りをずっとウロウロしていたのか謎です。

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