スター・ウォーズパロディ満載かと思いきやそうでもないです。シャークネードの多様性は大幅に増加しています。
邦題 | シャークネード4(フォース) |
原題 | Sharknado 4: The 4th Awakens |
公開年 | 2016年 |
監督 | アンソニー・C・フェランテ |
出演 | アイアン・ジーリング/タラ・リード/マシエラ・ルーシャ |
制作国 | アメリカ |
ランク | B級(トンデモ設定や雑なCGなどのツッコミどころを楽しむ作品。) |
ストーリー | ★★☆☆☆ |
演出や絵作り | ★★☆☆☆ |
サメの造形 | ★★☆☆☆ |
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あらすじ
アメリカ東海岸を覆った巨大シャークネードとの闘いから5年後。アストロX社が開発した天候安定システム”ポッド”によってシャークネードは未然に防がれるようになった。
エイプリルが遺した息子ギルとカンザス州の農場で平和な日々を過ごしていたフィン・シェパードは、長男マットと再会すべく、姪のジェムと共にラスベガスに向かうことに。
しかし、”ポッド”で防ぐことができない新たな竜巻がネバダ州で発生。ホテルのプールで飼育されいたサメたちを砂塵と共に巻き込んでシャークネードと化してしまう。
なんとか生き延びてカンザスに戻ろうとするフィンたちだったが、岩石、炎、電気、放射性物質など、様々なものを取り込んだシャークネードが襲い掛かる。
一方、実の父によって密かにサイボーグ化されていたエイプリルは、死んだと聞かされていた家族が生きていたことを知り、フィンたちを救うべくシャークネードに立ち向かっていく・・・。
これ以降の記載は映画の重要部分についてのネタバレを含みます。鑑賞前にネタバレを知ってしまったことに対する責任は一切負いかねますので、予めご了承ください。
見どころ・ツッコミどころ
勢いをそのままに多様性を強化
前作『シャークネード エクストリーム・ミッション』が規模を大きくした作品とするなら、本作は多様性を増した映画と言えるでしょう。
岩石の刺さったサメが飛んでくる、石油を舞い上げて炎の竜巻と化す、何故か『ハリー・ポッター』のアバダケダブラみたいな緑の炎をまとう(一応放射能という設定)など、多種多様なシャークネードが出現します。
さらに、シャークネードの出現場所も高層ホテル、海賊船、列車、さびれた田舎町、街の道路、農場、ナイアガラの滝など多様化し、後述する通りサメの種類も増えています。
もちろん、巨大な毛玉にサメが沢山突き刺さってスターゲイジー・パイみたいになったり、放射能を獲得したサメが人間にぶつかった瞬間に白骨化させる、エイプリルがスーパーマンみたいな能力を獲得しているなど、過去作から続く荒唐無稽さと勢いは健在です。
個人的には、サメでAEDを作る場面が一番衝撃でした。
エイプリルが「I have an idea(私に考えがある!)」と言ってサメにコードを突き刺すのですが、いったいどういう思考回路でその”考え”に至ったのか。謎でしかありません。
シャークネードシリーズや他のサメ映画を観ていると「竜巻でサメが飛んでくる」というのはごく普通のことに思えてくるため、4作目ともなるとマンネリ化しそうなものですが、新たな要素を加えることでその点は乗り切ったように思えます。
ジャケットでゴリ押すほど『スター・ウォーズ』要素があるわけではない
本作のタイトルとDVDジャケットは見て分かる通り、前年に公開された『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』のパロディを思いっきり取り入れているのですが、実は本編にそこまでスター・ウォーズ要素はありません。
オープニングが思いっきりスター・ウォーズ仕様(宇宙を背景に黄色い字幕が流れるアレ)ではあるものの、その後のスター・ウォーズ要素と言えば、フォースに集中するとライトセーバーが出るエイプリルの腕、フィンが持っているチェーンソーソード(カイロ・レンのライトセーバーと同じくガードの部分に刃がある仕様)、メカスーツに乗り込んだフィンが喰らう電撃(シスの暗黒卿が放つものに酷似)くらいです。
むしろ、宇宙でサメと戦った前作の方がスター・ウォーズ感があったかもしれません。
作品全体でスター・ウォーズに特化したわけではなく、過去作同様に様々な映画のパロディネタもふんだんに盛り込まれていました。
- フィンが立ち寄ったチェーンソー専門店:『悪魔のいけにえ』シリーズ
- フィンたちを出迎えた赤いクラシックな車:『クリスティーン』
- レンガが散らばった道を走るフィンの「Follow the yellow brick road!(黄色いレンガ道を進め!)」:『オズの魔法使い』
- フィンとギルに手を差し伸べるエイプリルの「Come with me, if you wanana live(生きたいならついてきて)」:『ターミネーター2』
これ以外にもいくつかネタがあるため、気になる方は探してみてください。
その他見どころや豆知識
- 本作からフィンの長男マット役がチャック・ヒッティンガーからコディ・リンリーに変更になっています。これで長男・長女の役が一作目から変わったことになり、本作から姪と次男も登場するので、シリーズをちゃんと追っていないと誰が誰だから分からなくなります。
- レナルズに緊急事態を告げる職員の首に「父」という漢字のタトゥー。意味分かって彫っているのでしょうか。
- ジェムがバンジーで飛び降りた後に言った「What happens in Vegas stays in Vegas」というセリフ。日本語字幕では「ベガス流よ」と訳されていますが、本来このフレーズは「旅の恥はかき捨て」的な意味で使われます。
- チェーンソー専門店にいた大柄で髭面の男を演じたのはダン・イェーガー。『飛びだす 悪魔のいけにえ レザーフェイス一家の逆襲』で殺人鬼レザーフェイスを演じた俳優です。
- やたらと癖の強い話し方をしていたハゲ気味のレポーターを演じたのはギルバート・ゴットフィールド。数多くの映画・テレビ作品に出演してきた人気コメディアンでした(2022年4月に死去)。
- 『クリスティーン』をオマージュした車を貸しに来たフィンの友人が「クモが大量発生している」とボヤきますが、これは友人を演じるスティーヴ・グッテンバーグが出演したクモ映画『ラバランチュラ 全員出動!』に絡めたネタです。この作品にはアイアン・ジーリングがフィン・シェパード役でゲスト出演しています。
- フィンの父ギルバート・シェパード大佐を手伝うアストロ社の社員が「ライフガードがいない」「ビーチが好き」などと言うシーンは、ギルバートを演じるデビッド・ハッセルホフが出演した『ベイウォッチ』に絡めたネタです。
- ぶつかった瞬間に人間を白骨化させる放射線を放っているサメに飲み込まれても無傷なシェパード家の皆さん。
- シェパード家を飲み込んだサメたちを飲み込んだサメをさらに飲み込んだクジラ。マトリョーシカか。
サメに関する解説
サメの造形
ホホジロザメ、アオザメ、ヒラシュモクザメ、よく分からないメジロザメ類など、過去作に登場したサメたちに加え、本作で初めて見るサメたちもいました。
レオパードシャーク
ホテルの上に降ってきました。斑点とも縞ともつかない独特の模様ですぐ分かる見た目をしており、米国西海岸ではメジャーなドチザメの仲間です。
身体的な特徴自体は本物そっくりに描かれていたと思いますが、本種は人間を襲うことはまずない非常に大人しいサメです。
ミツクリザメ
本人役でカメオ出演したエイドリアン・ズメッドがスロットで大当たりを出した直後、彼に突き刺さったサメです。
細長い体、頼りないほどに小さくてペラっとしたヒレ、頬がこけたような独特の顔など、それなりに特徴が抑えられていたと思います。
ただし、ミツクリザメの長い吻の中はほとんどがゼリー状の物質が詰まっているだけで骨も柔らかく、人間に突き刺さるほどの強度はありません。
ノコギリザメの仲間
ホテルにいる人たちに突き刺さったりしたサメです。ジェムがかけつけた非常階段にサメが積みあがっているシーンでもアオザメやツマグロなどに混じっていました。
それなりに本物に近い再現でしたが、大きさがデカすぎました(種によって多少前後しますが、ノコギリザメ類は大きくても1.5mほどです)。
サメの行動
炎や電気をまとい、人間にぶつかった瞬間白骨化させるサメたちについてはノーコメントとして、真面目に解説すべき点を挙げるならホテルのプールでしょうか。
冒頭でラスベガスのプールで飼育されていたサメが竜巻に巻き上げられてシャークネードと化すシーンを見ると、映像を見る限り全てのサメが一つのプールで飼育されていたようでした。
ホホジロザメ、アオザメ、ヒラシュモクザメなどは同じ水温で問題ないとして、ノコギリザメは冷たい水温を好みます。
そもそも、あんな数のサメを一つのところに入れれば共食いを始めます(サメが他のサメを食べることは自然界でよくあります)。
良い子の皆さんがサメを飼育する際は、それぞれのサメに最適な飼育環境を整えることを心がけましょう。
その他サメに関する解説
- サメAEDのシーン、ギルバートが手に取るサメがめちゃくちゃリアルなので、恐らく本物の子ザメだと思います。ただし、手に取る瞬間はメジロザメの仲間なのですが、実際にフィンに突き立てられる時はホホジロザメのおもちゃに代わっています。
本作のシリーズ作品
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