海遊館のジンベエザメ”海くん”が川に迷い込み・・放流や飼育が原因なのか?

2024年11月6日、愛媛県宇和島市を流れる岩松川の河口付近で、ジンベエザメが死亡しているのが発見されました。

このジンベエザメは前日5日の朝方に発見されてその日のうちにニュースになり「海に帰れるのか?」という風に報道されていたのですが、翌日6日には河口付近で沈んでおり、死亡が確認されました。

さらに、死亡したジンベエザメは10月上旬に大阪海遊館が放流した個体「海君」であったことが判明しており、海遊館の付属施設で死因などを調査することになっています(2024年11月20日現在)。

このニュースを受けて、ネットでは海君の死を悲しむ声と共に、「飼育個体を放流するから死亡したのではないか」と水族館の取り組みと死亡を関連付ける自論を展開する人や、水族館を非難するような人も見受けられました。

そこで今回は、ジンベエザメ死因に関する現状の僕の考えや、ジンベエザメ飼育の現状や是非について解説していきます。

本記事は2024年11月13~25日前後の時点で入手できる情報をもとにしています。

また、あくまで僕個人の見解であり、大阪海遊館やその他飼育施設、研究機関の意向や方針を代表するものではありません。

全ての水族館関係者、サメ愛好家、その他水族館に好意的な人たちが僕と全く同じ意見であるかのように拡大解釈することはご遠慮ください。

目次

解説動画:海遊館のジンベエザメ”海くん”が川に迷い込み・・放流や飼育が原因なのか?

このブログの内容は以下の動画でも解説しています!

※動画公開日は2024年11月24日です。

ジンベエザメ”海君”の詳細および死亡経緯

まずは今回死亡した”海君”という愛称のジンベエザメについて解説します。

海君の展示と放流

海君は2019年に高知県室戸市沖の定置網で混獲されたオス個体で、捕獲当時は全長4.2m、体重約700kg、推定年齢4~5歳でした。

その後、大阪海遊館の大水槽で5年間飼育された海君は、今年2024年10月2日に搬出が行われ、高知県土佐清水市にある海洋生物研究所以布利センターへ移動。翌日3日に海へ放流されました。

以布利センターは、海遊館で展示する生きものの収集と飼育、周辺海域の調査研究を行っている場所です。水族館への搬入または海への放流前のジンベエザメの飼育や健康チェックもここで行われています。

なお、放流時の海君は全長約5.9m、体重約1.5トンでした。

捕獲時に比べると大きく成長していますが、沖縄美ら海水族館で飼育しているオス個体で成熟が確認されたのは全長8.5m、推定年齢25歳前後の時なので、海君はまだ若い未成熟個体だったと思われます。

海遊館で展示されていたジンベエザメ

岩松川でジンベエザメ発見

放流が行われてから約1か月後の11月5日午前8時頃、宇和島市津島町を流れる岩松川を泳いでいるジンベエザメが、散歩していた近隣住民によって発見されました。

このジンベエザメ発見は当日中にニュースになり、話を聞いて駆け付けた子供たちが歓声を上げる様子や、サメに近づかないよう県が注意喚起していることなどが報じられました。

ジンベエザメは積極的に人を襲いませんが、これだけ大きな動物だと相手に敵意がなくても事故が起こり得ます。

ジンベエザメは尾鰭の力が強く、楯鱗も尖っていて怪我するリスクは十分にあり、しかもこの時は慣れない環境でどう行動するか予測が難しい状況でした。注意喚起は妥当なものだったと言えるでしょう。

河口付近でジンベエザメの死亡を確認

同日午後5時頃、潮が引いた川の中でジンベエザメはさらに50m上流へ移動し、「次に満潮を迎える8時頃に海に戻れるのかどうか・・」というところで報道は途切れていました。

しかし、翌日の11月6日に、河口近くでジンベエザメが沈んでいるのが発見され、後に死亡が確認されました。

同日に海遊館の職員が現地を訪れ、データロガーや模様の特徴などから、このジンベエザメが10月に放流した海君であると確認しています。

本件について海遊館の広報担当者の方はメディアの取材に対し、「あまり心情的なことは現状申し上げられない」としたうえで、「ジンベエザメは沖合を泳ぎ河口付近に来ることは少ないため、迷い込んだとしか考えられない」との見方を示しています。

ジンベエザメの死体は現在回収されており、以布利センターで死因などが調べられるとのことです。

当時のニュース映像はコチラ↓

飼育個体だったことと死亡には因果関係があるのか?

川に現れた後に死亡したジンベエザメが海君であったと報じられると、

やっぱりダメだったか

一度飼育した個体を放流したら生きていけないに決まってる!

など、何かを分かっていたような口ぶりの発言や、放流と死亡を関連付ける批判の声が一部から上がりました。

また、「人馴れしてしまっていたから人間の方に寄って行ったのかも」という推測や、「人間の方に助けを求めていた」というファンタジー全開の発言も見受けられました。

この件について僕の見解をお話しすると、因果関係が証明されていないので断言はできませんが、飼育個体だったから川に迷い込んで死亡したという見方には現状否定的です。

一応補足をしておくと、死亡原因は海遊館が現在調査中です。

そのため、「飼育個体だったことが関係あるのか?」「あるとすればどこまでか?」などについて、現時点で断言はできません。断言している人はどっち側にいるとしても情報リテラシーが心配になります。

ただ、もしどっち寄りか決めないといけないなら、僕は否定する側に傾いているという話です。

ジンベエザメは何度も放流されている

否定側に傾く要因の一つとして、長期間飼育したジンベエザメを放流する事例は今回が初めてではなく、過去に何度も行われていることは挙げられます。

これはのとじま水族館被災の時に書いた記事でもお伝えしましたが、日本国内で終生飼育する前提でジンベエザメを飼育しているのは沖縄美ら海水族館だけです。

それ以外の水族館は、ある程度大きくなったらジンベエザメを放流して新しい個体を迎え入れるという方法を採用しています(実施している水族館の一つに因み”かごしま式”と呼ばれることも)。

先程死亡した海君が全長約6mでも未成熟という話をしましたが、ジンベエザメは大きいものでは10mを超え、13m以上になると推定される世界最大の魚類です。

美ら海水族館の黒潮大水槽は10m級のジンベエザメが沈むことなく泳ぎ回ることができるよう超大型に作られていますが、他の水族館の大水槽はここまで大きくありません。

そこで、3~4mほどの個体が混獲された時に迎え入れ、大きくなったら捕獲地点の海域で放流をしているんです。

沖縄美ら海水族館の黒潮の海大水槽を泳ぐジンベエザメの写真
沖縄美ら海水族館の黒潮の海大水槽。最大3尾のジンベエザメを飼育したことがある(現在は1尾)。

川に迷い込み死亡した放流個体は今回が初めて

そして、これまでに放流個体が川に迷い込んで死亡した事例は僕が知る限り初めてです。

海遊館はデータロガーをつけたジンベエザメの回遊ルート調査を継続的に実施しており、東北沖、小笠原諸島など、かなり長距離までジンベエザメが泳いでいったことが何度も記録されています。

6カ月の回遊調査をした時は、高知県からフィリピンの方まで泳いでいったことが確認できたそうです。

もちろん、

調査終了後に死亡した可能性は否定できない

と難癖をつけることはできますが、それは悪魔の証明なので批判側が証拠を見つけるべき問題です。

また、放流から長期間経過した後に死亡した場合、その根本原因が飼育にあると証明するのは難しいでしょう。

もし、過去に飼育されていたことが原因で行動パターンが狂ってしまい川を遡上して死亡したのだとすれば、「なぜ他の個体では同じようにならなかったのか?」という点について明確な説明が必要があると思います。

しかし、飼育個体だったことと死亡を関連付ける人の中に、有力な仮説や根拠を挙げている人は見つかりませんでした。

そもそも「一度飼育された動物が野生で生きられるわけがない」などという主張が事実なら、侵略的外来種による問題はほとんど起きていませんし、域外保全の努力は全て無駄ということになります。

様々な環境問題や保全活動の実情を無視した暴論です。

人馴れしたことで川に向かったのか?

「人馴れしていたから行動がおかしくなった」という人もいますが、これも疑わしいです。

フィリピンのセブ島オスロブという場所では、1980年代から野生のジンベエザメへの餌付けが行われており、高確率でジンベエザメを観察できる観光スポットになっています。

野生動物への餌付けが観光や資源保護のためにどこまで正当化できるのかという問題はさておき、もし人馴れしたジンベエザメが河川迷い込みやすいなら、オスロブでも川への迷入事例やストランディングなどが多く発生していそうです。

しかし、そういった事実は確認できませんでした(川の迷入については、現地に迷い込むような川が少ないという事情もあると思いますが)。

そもそも「人馴れ云々」と言っている人の中に、

  • “人馴れ”とはどういう状況を指すか?
  • ジンベエザメの生活史や認知能力においてそうした現象が起こりえるのか?
  • 今回の個体がどうしてそうだったと言えるのか?

などについて、科学的に述べている人はいなかったように思えます。

恐らく「飼育個体だったから人馴れしているに違いない」という決めつけや、ジンベエザメが人の方に泳いだ映像を見て勝手に妄想したに過ぎないと思われます。

繰り返しますが、現段階で死亡原因は分かっておらず、飼育されていたことがどこまで川への迷入と関係しているのかは不明です。

ただ、どっちらか立場を選べと言われれば、僕は今お伝えした理由から否定寄りです。

どちらか極端に寄っている人たちについては、もう少し落ち着いた方がいいと思います。

川に迷い込んだサメの事例

ここまで読んでも「ジンベエザメが川に来るなんて異常事態だ!やっぱり飼育や放流と関係あるのかも!」という人はまだいるかもしれません。

しかし、少数ではありますが、サメが川に迷い込む事例は存在します。

先に言っておくと、オオメジロザメのことではありません。彼らは通常の生活史として川を遡上することで知られ、川や湖に現れる現象は珍しくありません。僕も沖縄の川で観察しています。

沖縄の川で釣り上げられたオオメジロザメの幼魚。

今回取り上げるのは、本来いないはずのサメが現れる事例です。しかも、そのうち一件は今回と同じジンベエザメでした。

鳥取県の川にジンベエザメ出現

2018年11月10日、鳥取県琴浦町を流れる勝田川の河口にて、迷い込んだと思しきジンベエザメが近隣住民により発見されました。

この個体は水深の浅い場所で身動きが取れなくなったようで、翌日11日には死亡が確認されました。

後に行われた調査によって、

  • この個体は全長約5.1mのオス個体だったこと
  • 尾鰭にスクリューか漁具に寄るものと思しき新しい外傷があったこと
  • 胃の中にプラスチックの欠片を含む人口物が入っていたこと

などが明らかになりました。

ただし、外傷や胃内容物と川に迷い込んだことに関係があるのかは不明とされています。

当時のニュース映像はコチラ↓

静岡県の川にヨシキリザメ

もう少し古い別のサメの例を挙げると、1976年5月10日、静岡県小笠郡大須賀町(現在は掛川市)の下紙川にて、全長2.2mのヨシキリザメが捕獲されたことがあります。

外洋性のヨシキリザメがどのように川に上ることになったのか正確な経緯は不明ですが、数人の4人の小学生が捕まえたそうなので、恐らく相当弱っていたのだと思います。

このように、原因ははっきりしないものの、本来河川に現れないようなサメが川で見つかる事例は存在します。

今回の海君は、サメが川に迷い込む謎を解く手がかりになる、貴重なサンプルかもしれません。

ヨシキリザメ

放流前提でジンベエザメを飼うべきか?

ジンベエザメ”海君”の死亡について、飼育されていた事実との因果関係を決めつけることができないというのはもうご理解いただいたと信じたいですが、それとはまた別の方向性で批判する人たちもいます。

要するに「結果的に死亡したかどうかに関係なく、一度飼育した個体を放流するのは良くない」という批判です。

先程触れた通り、美ら海以外のジンベエザメは一定期間飼育したのちに放流して別個体を迎え入れる方式を採用しています。

この飼育法方法が、

飼育者倫理に反するのでは?

絶滅危惧種の安易な利用だ

客寄せのために無理やり飼育している

などの批判を受けることがあります。

放流してでもジンベエザメを飼育する意義

これに関しての僕の意見は「終生飼育が理想ではあるが、放流式を採用してでも飼育する意義はあるのではないか?」です。

大前提として、先程も説明した通りジンベエザメを終生飼育前提で飼えるのは沖縄美ら海水族館だけです。

沖縄美ら海水族館の黒潮大水槽の大きさは世界でも5本の指に入るほどなので、他の水族館が小さいというより、ジンベエザメを終生飼育するという取り組み自体が規格外と考えるべきでしょう。

終生飼育できる施設がないなら飼わなければいいのではないか?これは確かに一理あります。少なくとも一般人がペットを飼う時はこれが絶対の原則です。

ただし、水族館で飼育されている動物はペットではなく「生体標本」です。そして、海遊館を含む水族館が果たしている研究の役割も考慮して議論したいです。

まず研究について。先程も述べた通り、海遊館はジンベエザメを放流する際にデータロガーをつけるなどして回遊ルートの調査を行っています。

また、大阪海遊館は世界で初めてジンベエザメを固定せずに泳いだままの状態で採血することに成功した水族館であり、現在もその取り組みは継続中です。

2018年に発表されたサメのゲノム配列解析に関する研究では、海遊館からもジンベエザメの血液サンプルが提供されました。

ジンベエザメは存在そのもの知名度に反して、その生態はほとんど謎に包まれています。野生環境にいる彼らを保全するためにも、研究データを蓄積することは重要です。

生体標本を展示するのも一つの教育

そして、水族館は教育という役割も果たしています。

海遊館が館内やHPで行っているジンベエザメについての情報発信も教育として挙げられますが、生体標本を一般向けに展示していること自体が一つの教育だと言えます。

実際の生き物を見てもらうことで生き物を好きになってもらったり、本や映像では伝わらない魅力や面白さに気付いてもらったりするために、生体標本という存在は大きいです。

その効果を数値で表すことは難しいですが、水族館に通いつめ、サメ好きの子供たちと長年触れあっている身としては、これは間違いないと思います。

というより、これを否定するならジンベエの放流に関係なく水族館そのものが不要でしょう。

以上の事情を考慮すると、放流式を採用してでもジンベエザメ飼育を継続したいという方針は尊重に値すると僕は感じます。

海遊館内に掲示されているジンベイザメ関連の解説

その他批判的意見に関する見解

僕の考えは今ご説明した通りなのですが、ここからはQ&A方式で、細かい批判的意見に回答してみたいと思います。

定置網で弱って保護された個体だから自然で生きていくのは難しいはず。なんで放流したんだ

「弱っていたから保護された」という前提が恐らく間違いです。

海遊館を擁護する人の中にも「保護した」という前提で話を展開する人がいましたが、保護というより展示目的の捕獲に近い気がします。

少なくとも海遊館のHPなどで調べた限り、捕獲個体が衰弱していたという情報や、弱っているものを保護目的で引き取っているという方針は確認できませんでした。

仮に「保護した」というのが事実だとして、水族館で給餌をして健康チェックを何度も行ってからの放流なので、安易に放り出したように論じるのは不適切です。

ちなみに、混獲されるジンベエザメの中には水族館という環境に向かない個体もいるそうで、場合によっては以布利センターで短期間だけ飼育してすぐ海に帰すこともあるようです。

回遊ルートの調査をしているというが、ジンベエザメについての目立った研究結果を発表できていないのではないか?

確かに放流時のデータを論文という形で発表していない気もしますが、将来論文に役立つかもしれないデータを蓄積するだけでも重要です。

ジンベエザメはサンプル数の確保が難しく、寿命が長いため生活史を追うのに時間がかかります。こうした動物の情報を継続的かつ安定的に集められる水族館の意義は大きいと考えます。

また、今回の騒動を眺めていて、調査や研究の結果を簡単に短期間で出せると思っている人が多い感じました。

先程紹介した勝田川に現れたジンベエザメを例に挙げると、実際に起きたのは2018年11月ですが、短報という学術的な文書で発表されたのは2019年3月でした。

調査・研究という取り組みにはそれだけ時間がかかるということは理解して欲しいです。

海遊館は元々研究目的ではなくアミューズメント施設として作られた。研究は建前でジンベエザメはただの使い捨ての客寄せ道具ではないのか?

人気動物だから飼育しているという思惑もあるかもしれません。しかし、「本当の目的は○○ではないか?」という議論に意味はないと思います。

そもそも海遊館に限らずほとんどの水族館が企業なので、お金を稼ぐ必要があります。

そして、様々な立場の人が数多く集まっている組織なので、全ての人が同じ方向性に同じ熱量を持っているなんてことはあり得ません。

教育や研究を重視する人もいれば利益が最優先という方もいるでしょう。また、企業の方針や取り組みは時代によっても変わります。

恐らくはそうした複合的な要素の中で放流式のジンベエザメ飼育という現状があるのであって、「本当の究極目的が一つだけあって他は全部嘘」なんてことは無いと思います(もしそう思うなら陰謀論者の才能があるでしょう)。

大事なのは「企業なのだから利益を出すことは最低条件」ということを理解したうえで、今実施していることが教育や研究にどこまで役立つのか?改善の余地はあるか?を見ていくことではないでしょうか。

「真の目的がお金かどうか?」や「出発点が娯楽施設だったかどうか?」などと突き詰めるのはあまり意味がないように思えます。

水族館だから・研究目的だから放流していいという理屈にどうしても納得できない。ペットの遺棄と何が違うのか?

難しい問題ですが、一般人のペット飼育と違う基準を当てはめて許容する余地はあると思います。

例えば、「動物の命を奪う」という文字だけ見ると「悪い事」「残酷」という印象を持つ人が多いと思いますが、この中には

  • 屠畜
  • 動物実験
  • 釣り
  • 害虫駆除

など、社会的に認められている行為も多く含まれます(魚や害虫は動物ではない!という人は、生物学的な動物の定義を見直しましょう)。

このように、概念的には同じ行為でも、法律や文化、経済効果、生態系への影響、行うことの意義など様々な事情で、絶対に許されない行為か?避けるべきだが仕方ない行為か?注意や配慮が必要だが行って良い行為か?などが変わってくることがあります。

同じように、動物の放流という行為にも、許容される度合いというのはあると思います。

水族館を全面擁護するつもりはありませんが、外国産の生物や品種改良された個体などの明らかな外来種を個人の趣味で飼育した挙句日本の河川にただ放す行為と、現地の海で捕獲されたジンベエザメを教育・研究の役割を果たしつつ様々なことを考慮して放流する取り組みに同一の基準を当てはめるのは、かなり乱暴に思えます。

教育や研究目的だというなら”海君”などという愛称を付けるべきではないのではないか?放流前提なら尚更である

これは正直僕も思うところがあります。

知らない人のためにお伝えすると、日本国内のジンベエザメ飼育個体はほぼ全て、公認のニックネームが与えられています。

  • 沖縄美ら海水族館:ジンタ
  • いおワールドかごしま水族館:ユウユウ(襲名性)
  • 大阪海遊館:オスは海、メスは遊(原則襲名性)
  • のとじま水族館:現在一般募集中

名前を付けること自体が駄目とは思いませんが、やはり愛着を持たれる分、イルカ関連でありがちな感情論や過度な批判を起こしやすいリスクはあると思います。

また相性が襲名性の場合、名前だけ見てもどの時期に飼っていたか?いつ放流した個体か?などが分かりづらいため、ただマスコット感を出すためだけの名前になっているように感じます。

名前を廃止して全部標本番号にしろとまでは言いませんが、もう少し個体識別において意味のある名前の方が良い気がします。

参考文献

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